船LINK集
船(ふね)とは海や湖、川などの水上において、おもに人や物を運般する目的で作られた乗物の総称である。船舶(せんぱく)とも表記され、水中を移動する潜水艦や潜水艇も含まれる。人力・帆走・原動機により水上および水中を移動する交通手段である。規模や用途の違いから「船・舟・槽・艦」などを使い分ける。
宇宙船や飛行船のように水上以外での乗り物も「船」と呼ばれ、ホバークラフトのようにエアクッションや表面効果を使用した船に近い乗り物も存在する。オートバイに取り付けられるサイドカー(側車)や、魚類の刺身を盛り付ける容器も形を表す言葉として「舟」が用いられる。また、水上機のフロートや飛行艇の艇体は「浮舟」(うきぶね)と表現する。いずれも本項目では扱わない。
「船」と呼ぶためには水上で安定して浮かぶためのアルキメデスの原理によって得た浮力と共に復原性も備えた「船体」と、推進力(風力などの自然力、エンジンなどの動力)、針路を定める「舵」(かじ)の機能を備える必要がある。「オール」や「櫓」、「帆」は動力としてだけでなく舵としても使える。動力として内燃機関などのエンジンを使うか否かに関わらず、プロペラが1つの場合は舵が必要となる。
ペリー来航から3ヶ月後の1853年9月に、大船建造禁止令が大名に対して解除さた。同時に幕府の手で浦賀造船所の建設が開始され、翌年には最初の西洋式軍艦の木造帆船「鳳凰丸」を竣工した。水戸藩も1853年に江戸隅田川河口に石川島造船所の建設を始め、薩摩藩の桜島造船所や加賀藩の七尾造船所が次々と開設された。
1854年、ペリー来航の翌年に通商を求めて日本に来たロシアのディアナ号が下田で安政東海地震の津波により大破の後、嵐に遭い沈没、多くの船員が日本に取り残された(下田で座礁したという情報も複数あり)。当時、日本では外航に耐える船を持たず、これらのロシア船員は船を作らなければ帰れなかったため、君沢郡戸田村(現・沼津市)の日本人を指導して2本マストのスクーナー「ヘダ号」を作り上げた。これが鎖国後の最初の日本船であり、今日の日本造船業にとって近代船建造の礎となった。
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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